いのちの食べかた

いのちの食べかた』という映画を観た。
淡々と「生き物」が「食べ物」になるまでの映像だけの映画だ。ナレーション、セリフ、BGMは一切ない。
事実だけを突きつけられる。その解釈は見る側に委ねられる、という趣向だ。


豚や牛の屠殺・解体の映像があり、映画館の空気が変わるほどショッキングだ。
だが、一番印象に残っているのは、屠殺上に運ばれる豚を運搬している様子だった。
豚は表情豊かで車が揺れると表情が変わる。しかも一頭一頭異なった顔をしている。
一方で、農場に向かうバスの中の労働者の表情は豊かには思えなかった。
食肉解体の人々は表情も言葉もなく、淡々と作業していた。
一体、解体されているのは豚なのか、人間なのか。もちろん、事実としては豚だが。


それはともかく、自分自身の手で豚や牛を解体して食べてみたい、という欲求が強くなった。
肉を食べる、というのがどういうことかはっきりと実感したい。
いつか必ず実現させる。